南蛮漬けは、お酢のサッパリした味わいがおいしいメニューですよね。
ところで、南蛮漬けは、なぜ「南蛮漬け」と名付けられたのか、その由来や歴史はあまり知られていません。
又、サッパリした酸味がおいしいマリネが、南蛮漬けと混同されることもよくあるようです。
ここでは、意外に知らない、南蛮漬けのことについて詳しくお話していきます。
南蛮漬けの意味
南蛮漬けは、なぜこのような名前になったのかと言うと、海外発の香草・香辛料を使った料理だからです。
南蛮漬けが日本に入ってきたのは、ちょうど鎖国中の江戸時代だと言われています。
この時代の西洋諸国では、香草や香辛料の貿易が盛んで、特に、スペインとポルトガルは二大双璧だったそうです。
このスペインとポルトガルのことを、その当時、「南蛮」と呼んでいました。
その南蛮諸国から来た香草や香辛料を使って作られたのが、「南蛮漬け」なのです。
このようなことから、「南蛮漬け」という名前で呼ばれるようになったそうですよ。
又、南蛮漬けは、魚などの具材を油で揚げていることが特徴ですね。
「油で揚げる」という調理法は西洋の調理法で、昔の日本にはなかったそうです。
このことも、「南蛮漬け」という名前が付けられた理由の1つだと言われています。
南蛮漬けの歴史
では次に、思ったよりも長い、南蛮漬けの歴史についてお話していきたいと思います。
先ほどお話したように、南蛮漬けが日本に入ってきたのは、鎖国をしていた江戸時代のことです。
鎖国中のその当時、唯一、海外の窓口となっていた長崎で、ポルトガル人から伝わってきたと言われています。
ちなみに、南蛮漬けの原形は、スペイン料理・ポルトガル料理でおなじみの「エスカベージュ」です。
これを、来日したポルトガル人が、あり合わせの具材で作ってしまったそうです。
このレシピが日本に定着し、南蛮漬けとして親しまれるようになったと言われています。
南蛮漬けとマリネの違い
さて、南蛮漬けは、その酸味から、マリネと間違えられることがよくあります。
では、南蛮漬けとマリネの、決定的な違いとは一体何なのでしょうか。
南蛮漬けの場合、具材となる魚は最初に油で揚げますが、漬けるのは酢で、油の入ったものには漬けません。
一方、マリネは、生もしくは少し火を通しただけの具材を、ドレッシングに漬けたものです。
つまり、「具材を油で揚げるかどうか」「漬ける調味料に油が入っているかどうか」という点が違うのですね。
南蛮漬けって和食?中華?
「南蛮漬け」という名前は漢字表記ですが、南蛮漬けは和食・中華のどちらなのでしょうか。
南蛮漬けは、基本的には「和食」というカテゴリーに分類されています。
中華にも似たようなレシピがありますが、中華の場合は「甘酢漬け」になります。
そして、中華の甘酢漬けは、和食で使う酢ではなく、黒酢を使うのも特徴です。
ただ、アレンジレシピとして、「中華風の南蛮漬け」を作る人もいるようです。
この場合、ごま油などを使って、コクのある風味を出すので、こちらもおいしいですよ!
まとめ
南蛮漬けは、南蛮と呼ばれたスペイン・ポルトガルの香草・香料を使っていることで、その名前が付いたそうです。
南蛮漬けの歴史は古く、何と、鎖国真っただ中の江戸時代に日本に入ってきたそうですよ!
南蛮漬けは基本的に和食で、西洋料理のマリネとはちょっと違います。
又、黒酢を使った中華の「甘酢漬け」とも、ちょっと違ったレシピです。
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