水菜は、サラダや鍋に入れると、シャキシャキした食感がアクセントになります。
ところが、鍋やサラダに入れた水菜が、「苦かった」「青臭かった」という経験はありませんか?
実は、水菜をこのような状態にしないためには、調理前のひと手間がカギになります。
ここでは、鍋やサラダに水菜を入れる時の下ごしらえについてお話していきます。
水菜が苦い・青臭いのはなぜ?
水菜が苦いのは、水菜に含まれている硫黄化合物が原因であると言われています。
水菜はアブラナ科の植物なのですが、アブラナ科の植物には、イソチオシアネートという硫黄化合物が含まれています。
水菜が刻まれると、細胞が傷つき、内部のイソチオシアネートが空気に触れるようになります。
その結果、空気に触れたイソチオシアネートが苦みを出すようになるのです。
一方、水菜が青臭いのは、水菜が育ち過ぎ、野生化してしまったことが原因だと言われています。
水菜が成長しすぎて野生化してしまうと、青々とした状態になります。
そのような水菜を食べると、青臭さを感じるようになってしまうのですね。
特に、見た目が青々しくて緑色が濃い水菜などは、青臭さが出やすいようです。
水菜の下ごしらえ・鍋に入れる時は
ではまず、水菜を鍋に入れる時の、下ごしらえのポイントをお話します。
まず、水菜は2~3cmサイズに刻み、たっぷり水を入れたボウルの中に入れます。
そして、その状態のまま、しばらく水菜を水の中に入れておいてください。
水の中に入れておくと、水菜の苦みが大分緩和されるという効果が期待できます。
水菜の苦みの原因であるイソチオシアネートは、水に流れてしまうという性質を持っています。
なので、刻んで細胞が傷つき、苦みが出てしまった水菜も、水の中に入れておけばOKだということですね。
ちなみに、水菜を水に浸しておくと、苦みだけでなく、辛味やえぐみも取り除くことができます。
次に、一旦水菜の水気を切り、その後、多めの塩で、水菜を塩もみしていきます。
こうすることで、水菜の青臭さが消える効果が期待できますが、塩が少ないと青臭さが消えません。
なので、水菜を塩もみする場合は、多めの塩で行うようにしてくださいね。
その後は、水菜をそのまま鍋に入れて調理してしまって大丈夫ですよ。
ある程度下ごしらえした水菜は、火にかけると、苦みや青臭さが一気に消えてしまうのです。
水菜の下ごしらえ・サラダで食べる時は
次に、水菜をサラダに入れる時の、下ごしらえのポイントをお話します。
鍋の時と同じように、水菜は2~3cmくらいに刻み、たっぷりの水の中に、しばらくの間浸しておきましょう。
サラダに入れる場合、生の水菜を使うので、水菜独自のクセが出やすいのですね。
なので、最初の段階で、苦みや辛味・えぐみを取り除いておくことがポイントとなります。
更に、鍋の下ごしらえ同様、水菜を軽く塩で揉んで、青臭さを取り除いておきましょう。
そして、鍋でお湯を沸かし、その中に5~10秒くらい水菜をさっとくぐらせましょう。
生の水菜をそのまま使うと、苦みが出やすくなってしまいます。
でも、1度さっと湯がいておくだけで、水菜の苦みは消えていきますよ。
ただ、湯がいたままだと、水菜がしんなりして、シャキシャキした食感がなくなってしまいますよね。
なので、水菜を湯がいた後は、ざるにあげて、その上から冷たい水をかけましょう。
そうすることで、水菜全体が引き締まり、食感も元に戻りますよ。
ちなみに、水菜を1度お湯の中に入れると、青臭さも一緒に消える効果が期待できます。
なので、水菜をサラダに入れる時は、「1度湯がく」というひと手間だけで、おいしくいただけます。
まとめ
水菜の苦みは、刻んだ時にイソチオシアネートが空気に触れることで発生します。
そのため、下ごしらえの時にしばらく水にさらし、苦みを取り除いておきましょう。
一方、水菜の青臭さは、成長しすぎて青々としてしまうことが原因で出てきます。
これを取り除くためには、たっぷりの塩を使って、水菜を塩もみしましょう。
又は、水菜をさっと湯がくことでも、青臭さを消す効果が期待できます。
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